ポーターを読む(日経文庫)

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読んだ本の読書メモ

読んだ本:『ポーターを読む (日経文庫)』

分類:経営

おすすめ度:★★★★☆ (星4つ。)

対象者:経営者、経営戦略を勉強したい人、中小企業診断士受験者、ポーターの経営戦略手法をさらっと勉強したい方

 

有名な経営学者M.E.ポーター。

経営理論を勉強したことがある人なら必ず1度は聞いたことあるファイブフォースやバリューチェーンといった経営戦略手法を提唱した方です。

氏の著書を簡潔にまとめ、さらに実践的な内容も付与されたのが本書。

なんといっても文庫に200ページ弱の本ですので、読める人にはさらっと読めるので手ごろかと。

個人的には、内容を理解するのになんども読み返したところがありますので、1冊読むのにけっこう時間かかったのですが・・・(^ ^;;

ちょうど中小企業診断士試験の勉強で企業経営理論を習っているので、そこで習った内容がより詳しく書かれていたのでとても興味深く読むことができました。

たぶん、そうした前提知識がなかったら書いている内容がよく理解できず、途中で読むのやめてたかもしれないですね。

 

キーワードは、

  • 企業がよい業績を達成するためには業界の中で良いポジションを見つけることが重要
  • 企業がどのような活動をしていくか、という企業内部の問題も、戦略的に良いポジションを築くことと結び付けて考えるべきである
  • 戦略ポジションこそが持続的な競争優位性の源泉
  • 軸:①ターゲットとする顧客、②顧客に提供する価値、③価値を提供するためにどのような活動をしているかという活動システム
  • 企業は、戦略ポジションを築くために、創造的な手法でトレードオフにアプローチして、継続的にイノベーションを起こしている
  • ダイナミックな改善が競争優位にとって重要
  • 企業の収益性の差がどこから来ているのかという問題に対して、企業内の要因ではなく業界という外部環境が大きな影響を与えている
  • (ファイブフォースは)、ある業界の収益性が高くなりそうか、低くなりそうか、その原因はどこになるのかを理解するための枠組み
  • 規模の経済が存在する場合、既存事業者よりも小さな規模で操業を開始する新規参入事業者はコスト面で不利になる
  • 費用構造や設備投資の必要性を理解することが業界構造の理解で重要な要素になる
  • 実体的な差はなくてもブランドが確立されていれば、それだけで差別化の源泉となる (たとえば、コカコーラの例など)
  • 差別化が全く行われていないのであれば、顧客の購買は価格で決まってしまう。差別化が行われていれば、価格競争に陥りにくくなる
  • スイッチングコスト:ユーザーがある製品から別の製品に乗り換えるときに発生するコスト
  • スイッチングコストが存在すると、他社の顧客を獲りにいっても成果がなかなか期待できないため、業界の競争は緩やかになりがち
  • 新規参入の脅威:①規模の経済、②製品の差別化、③投資の必要性、④スイッチングコスト、⑤流通チャネルの確保(最終ユーザーに到達するチャネルを確保するための必要投資額)、⑥規模以外の要因でのコスト面の不利、⑦政府の政策
  • 既存事業者の敵対関係の激しさ:①多数の、あるいは、同じくらいの規模の競合企業が存在している、②業界の成長が遅い、③固定費が高い、在庫コストが大きい、③売り切る必要がある、④差別化やスイッチングコストが限られている、⑤大幅な生産増強が必要である、⑥異種の競合企業が存在する、⑦戦略上重要な市場である、⑧撤退障壁が高い
  • 自社の強みと弱みにあったポジションを業界内で作ること。つまり、業界の中でも魅力的な買い手を見つけたり、比較的競合関係の少ない製品分野に注力したりすることが、戦略の重要な要素
  • 競合企業を補完的生産者に変えてしまうことができれば、業界構造は大きく変わります
  • 低コストポジション:他社よりもとにかく安く作ることを目指す
  • 差別化ポジション:他社よりも良いものを作って、顧客にとっての価値を作り出す
  • 戦略ポジションは、トレードオフに対して明確な選択をすることで生み出される。他社と異なる独自の選択を行うこと、独自性の発揮できる軸を選んで選択を行うこと
  • 模倣されない戦略の条件とは、トレードオフを伴う選択をきちんとしていることであり、独自の活動システムを構築していること
  • どの顧客ニーズを満たすことでより多くのお金をもらえるか。どのようなやり方であれば、コスト効果が高く顧客ニーズを満たすことができるか
  • 日本も本格的な人口減少時代を迎える中で、継続的なイノベーションを実現する場としての魅力度を高める必要があります。幅広い産業が高度化していくためにもクラスターという視点を意識した様々なアクションが必要になってくる
  • 関連性のない分野への多角化を止めましょう

すごくざっくりいうとポーターは、自社の事業がどのようなポジションにいるのか明確にすべきだということを言っています。

そのポジションとは、きっちりとした選択をおこない独自性の発揮できる軸の中で見つけるべきだと。

そこに加えて、クラスターをうまく使ってイノベーションを起こしていきましょうと。

こんな感じでしょうか。それらを戦略的に見つけていくときに、ファイブフォースなどのフレームワークを使うとよいのかと。

経営戦略、学べば学ぶほど奥が深くておもしくなってきます。

さ、しっかり実践に落とし込んでいきたいところです。